離島での衛星回線を利用したフェムトセル通信の調査研究 (マーシャル諸島共和国, 2010年)

当財団は、マーシャル諸島共和国の運輸・通信省、教育省、保健省、国家通信局(National Telecommunication Authority: NTA) 他と連携し、2010年、2011 年のAPT公募案件に応募し、持続可能で、安価なネットワークをマジュロ環礁、メジット島2箇所に構築するため、日本側が手配したフェムトセル*1)と同国通信省が手配した衛星通信回線(VSAT)を組み合わせた通信接続実験を実施しました。

本プロジェクトでは、衛星通信回線(DAMA)と離島通信に最適で安価なフェムト基地局を応用した極小回線用(数回線)のGSM 携帯通信網を組み合わせることにより、メジット島からの音声通信、インターネットアクセス等のデータ通信を実現するパイロットネットワークを構築し、通信実験を行いました。併せて、現地の方々が各種アプリケーションを有効に活用できるようにデモンストレーションを実施しました。

*1;フェムトセル (femtocell) とは、 電気通信 での半径数十m 程度のきわめて小さな範囲の 携帯電話 の通話エリアである。 英語では"Access Point Base Station"(アクセス・ポイント基地局)である。本パイロット・プロジェクトでは、携帯電話用の極小セルであるフェムト基地局を島のネットワークとして活用できるように、アンテナを改修し、カバーエリアを500m程度に拡大させたものを利用しています。

マーシャル
機器設定の様子
マーシャル
実験中の突然のスコール