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国際協力事業INTERNATIONAL COOPERATIONはじめに2014年度から2017年度にかけて国際機関であるAPT(アジア太平洋電気通信共同体)により、ミャンマーにおいて実施された3件のデジタルデバイド解消パイロットプロジェクトにKDDI財団もパートナーとして参画し、ミャンマーのコンピュータ系大学のレベル向上のため、ヤンゴンの情報技術大学(UIT)にメインクラウドサーバを設置して、16大学が接続・共有する大学教育&研究用クラウドネットワークが構築されました。当財団は、このプロジェクトをきっかけに、上記のプロジェクト完了後も、本クラウド環境を共同構築してきた大学関係者等、これまでに構築した人的ネットワークを活用し、ミャンマーの大学教育におけるICT 人材育成とICT インフラ改善に貢献するための継続的な支援として、以下のような財団独自プロジェクトを実施しています。大学教育&研究用クラウドネットワークへのサブクラウドシステム追加先述の大学教育&研究用クラウドネットワークの全体的な負荷分散や能力向上を目的として、サブクラウドシステムを寄贈しています。2017年度のタウンジーコンピュータ大学、2018年度のマンダレーコンピュータ大学、ヤンゴン工科大学に続き、2019年度はヤンゴンコンピュータ大学に寄贈を行い、ネットワークの品質向上と対象大学の拡張が実現し、現在は20以上の大学にて本クラウドネットワークが利用されています。大学生向けアプリコンテスト「アプリケーション開発によるICT技術のスキルアップとともに、ミャンマーでの生活や社会の課題を把握し解決するプロセスを習得すること」を目的に、2017年度より大学生向けアプリコンテストを開催しており、教育省傘下でIT 系学位を提供している全46 大学の学生が参加し、優勝チームには賞金の他、日本での研修ツアーが提供されます。2018年度に優勝したTeam VoisDev(マンダレーコンピュータ大学)のメンバーと指導教授は日本に招聘され、日本最大級の大学生向けハッカソンイベントであるJPHACKSへの特別参加や日本の大学やIT企業訪問を行いました。APNIC 財団との共催によるインターネット技術研修ミャンマー全大学を対象とした学術ネットワーク(mmREN)の発展に寄与するため、APNIC(アジア太平洋地区のIPアドレス管理団体) 財団と共催で2018年度よりインターネット技術研修を開始しました。今年度で2年目を迎える本研修はサイバーセキュリティをテーマに1週間のコースがヤンゴンで2回開催され、これまでに100人以上の大学の教授や講師が参加しました。大学学長会議・教育省への学術ネットワーク構築に関する提案書提出教育省からの要請で、現在調達が進められているミャンマー学術ネットワーク(mmREN)が今後さらに発展するための重要なコンセプトをとりまとめて、大学学長会議並びに教育省に提出しました。この提案により、例えば、mmRENが先述のAPTプロジェクトで構築された大学教育&研究用クラウドネットワーク機能を損なうことなく統合することが可能になります。今後ともミャンマー政府や教育関係機関への技術支援を行っていきます。第2回ミャンマー大学生向けアプリケーションコンテスト(2019年2月)サイバーセキュリティ研修(2019年12月)サイバーセキュリティ研修風景(ヤンゴン)第2回アプリコンテスト優勝チームのプレゼンテーション11KDDI Foundation Vol.11ICT技術を利用した大学教育支援ミャンマーヤンゴン工科大学に寄贈されたサブクラウドシステム

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